TCFD提言に基づく情報開示
指標と目標
Scope別温室効果ガス(GHG)排出量と関連リスク
当社の温室効果ガス排出量に関し、GHGプロトコルに基づき、2023年度(2023年4月~2024年3月)における当社のサプライチェーンにおけるScope1、2、3全項目のCO2排出量を算定しております。その結果、Scope1および2は全体の5.4%程度に過ぎませんでしたが、Scope3が全体の約94.6%と最大の割合を占めることとなっております。
2023年度数値に係る前年度比較の結果といたしましては、Scope1はほぼ横ばい、Scope2は電力係数の増加に伴い増加、Scope3は同年度中における各種取り組みによって6%程度削減することができました。
Scope3は、当社にとって、サプライチェーンにおける間接的なCO2排出であり、その削減には、取引相手の削減努力が必要となります。しかし、取引相手企業におけるCO2削減にはコストがかかり、そのコストが当社の購入する製品や原材料価格に転嫁される可能性があることから、今後も引き続き調達価格の上昇につながるリスクがあるものと認識しております。
2022年度 | 2023年度 | |
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Scope1 | 207 t-CO2 | 195 t-CO2 |
Scope2 | 786 t-CO2 | 1,069 t-CO2 |
Scope3 | 23,498 t-CO2 | 22,091 t-CO2 |
総排出量 | 24,491 t-CO2 | 23,354 t-CO2 |
- 上記数値は第三者保証を受けていない概算値であります。
- 本算定は、GHGプロトコルに基づき、外部専門組織であるカーボンフリーコンサルティング株式会社の監修により実施しました。
環境への取り組みについて
温室効果ガス排出量の算出結果を踏まえ、当社では2030年までにScope1およびScope2の温室効果ガス排出量(CO2相当量)の大幅な削減を目指しております。
2024年度における具体的な施策といたしましては、本社、商品開発研究所および和泉アセンブリーセンター(大阪府和泉市)におけるトランス(変圧器)に節電ユニットを設置することによって、電気使用量を10%程度削減し、Scope2におけるCO2排出量を2025年度において100t程度削減することを目指します。
当社製造部門において、主要製品に係る原材料や物流の在り方を一部整理することによって、Scope3カテゴリー1(原材料等)やカテゴリー4(輸送・配送)におけるCO2排出量を一定程度削減することを目指します。
その他、LED電球の導入等社内施設および設備の省エネ化、より一層のペーパーレス化、離席時のPC電源オフの習慣化、社用車使用時のエコドライブ推進等を検討して参ります。
Scope3につきましては、当社にとって間接的な排出であるため調達先の理解と協力が必要となります。そのため当社では製品や部材の内製化推進を検討しており、その結果、Scope3の割合を低減し、Scope1およびScope2の割合を増やすことで、トータルの温室効果ガス排出量(CO2 相当量)の大幅な削減を目指します。
このように、当社では気候変動のリスクおよび機会を管理するため、今後も、これらの取組を積極的に推進していく所存であります。