事業内容
当社は、研究開発型医療機器メーカーとして、主に麻酔関連、病院感染防止関連製品の企画開発・製造販売を行っております。また当社には、親会社、子会社、関連会社およびその他の関係会社はありません。
当社の製品開発の特徴は、麻酔・病院感染防止関連の医師・看護師・臨床工学技士を中心とした医療現場のニーズを開発担当者が直接聞き、特許を含め独創的な技術を駆使して製品化することを製品開発の基本理念としていることであります。また、当社は医療現場第一主義に徹し、現場の小さな声も拾い上げ、製品化することに注力しております。
当社は単一セグメントのため、当社製品を5つの製品群別に分類し、それぞれの事業の内容を以下に記載いたします。
フィットフィックス関連(真空吸引器関連)
病院感染防止関連の製品であり、手術室、集中治療室、病棟等において医療配管設備を吸引源とし、血液、組織液、唾液等の体液や体液を含んだ排液を吸引する非電動式の真空吸引器であります。 従来はガラス製の吸引容器が使用されており、洗浄、再使用されていましたが、感染予防の観点から近年プラスチック製のディスポーザブル(使い捨て)容器に置き換わっております。
主な製品
フィットフィックス
排液量が比較的多い、手術室、集中治療室等で使用いたします。蓋部分とボトル部分から構成されるプラスチック製の凝固剤一体型の密閉容器であり、蓋部分に凝固剤があらかじめ充填されております。吸引によりボトル部分に排液が溜まった後に、蓋部分を押すことにより凝固剤が投下され、蓋を開けることなく排液を凝固した後に容器ごと焼却処分をするため、排液に直接触れることがなく、排液からの感染を防止しております。手術の規模によっては、数個のフィットフィックスを連結して使用いたします。
キューインポット
排液量が比較的少ない、病棟等で使用いたします。プラスチック製の凝固剤内蔵の密閉構造であり、本体内に内蔵されたディスポーザブルのライナー(袋)に吸引し凝固した排液を、ライナーごと焼却処分することにより、排液からの感染を防止しております。
シリンジェクター関連(加圧式医薬品注入器関連)
麻酔関連の製品であり、主に手術後の痛みを軽減する目的でカテーテル(医療用の細いチューブ)等に接続し、局所麻酔剤や鎮痛剤を微量、持続的に投与するために使用する、加圧式医薬品注入器(携帯型ディスポーザブル注入ポンプ)であります。一般的に病院施設内で使用されますが、一部では医師の管理指導のもと、在宅でも使用されております。本製品は電気を使用せず軽量で携帯ができ、局所麻酔剤や鎮痛剤を投与できるため、患者のQOL(Quality Of Life:生活の質)の向上を考慮しております。
主な製品
シリンジェクター
加圧方式に大気圧を利用した注入器であり、一定速度で薬液を注入いたします。
バルーンジェクター
加圧方式にバルーン(風船)の収縮力を利用した注入器であり、一定速度で薬液を注入いたします。比較的大容量の薬液を投与する際に使用いたします。
PCA装置
シリンジェクター及びバルーンジェクターに付属させて使用する装置であります。PCA(Patient Control Analgesia:患者自身による鎮痛法)装置を付属させた場合、患者自身の操作により一定範囲内で注入量を操作し、鎮痛のコントロールを行います。
電動ポンプ関連(注射筒輸液ポンプ及び汎用輸液ポンプ関連)
麻酔関連の製品であり、極めて微量の薬液を精密に制御しながら持続的に投与するために使用する、ME機器(医用電気機器)であります。
主な製品
シリンジポンプ
注射筒輸液ポンプ(「シリンジポンプ」)は、医薬品を充填したシリンジの押し子を制御することによって精密かつ持続的に医薬品を投与する機器であります(シリンジは他社製品を使用しております。)シリンジポンプは薬液投与の制御が高精度であるため、手術室や集中治療室等で使用いたします。
輸液ポンプ
汎用輸液ポンプ(「輸液ポンプ」)は、医薬品を充填した輸液バッグやバイアル(医薬品容器)に輸液セットを接続し、その輸液セットのチューブをしごくことによって医薬品を投与する機器であります(輸液バッグやバイアルは他社製品を使用しております。)輸液ポンプは、シリンジポンプに比べて薬液投与の制御能力が低いため、集中治療室や病棟等で使用いたします。
手洗い設備関連(殺菌水製造装置関連)
手洗い水装置関連の製品であり、手術室、集中治療室、病棟等において医療従事者の衛生的な手洗いに使用される、設備装置であります。
主な製品
ステリキープⅡ
水道配管設備に接続設置し、フィルター等で濾過を行い、手洗い用の無菌水または殺菌水を供給する装置であります。
ワイペル
滅菌済みのディスポーザブルタオルであり、摩擦による脱落繊維がほとんど無く、繊維が手に残らず安全面を考慮した製品であります。
その他
上述の4つの製品群に分類されない製品であります。
主な製品
気管支ブロッカーチューブ
胸部外科手術を行う際の分離肺換気を目的に使用されるカテーテルであり、先端に設置されたカ フ(風船)を気管支内で膨張、閉塞させることで分離肺換気を行うものであります。
ダブルルーメン気管支チューブ
呼吸器外科手術などの際に、分離肺換気のため使用されるチューブです。気管支カフは遊びを設けており、外れにくい形状です。付属のフランジを使用すれば、簡単にチューブの深さを調整することが出来ます。チューブ先端のソフトチップは、気管支の粘膜組織を保護します。